徒歩キャンプや自転車キャンプから、トレッキングまで使える軽量ダブルウォールテント。
「770g」と軽量かつコンパクトなのに、ダブルウォールテントの安心感。
インナーを取り外して、フライのみでフロアレステント仕様にもできる。
そして何と言っても価格が安い!
高コスパ過ぎるULテント。
それが「3F UL GEAR/Lanshan 1」です。
◇3F UL GEARとは?
「3F UL GEAR」とは2009年に中国で設立された、ULハイカー向けの軽量ギアを販売しているブランドです。
数年前からAmazonなどでよく見るようになり、日本での認知度もかなり高くなっているのではないでしょうか。
軽量中華ブランドの中では、「ネイチャーハイク」の次ぐらいに認知度があるイメージですね。
ただ、ネイチャーハイクよりULハイカー向けの印象が強く、キャンプを主体でやられる方にはまだまだ認知度が低いかもしれません。
特徴としてはやはり“リーズナブルな価格”ですね。
中華ブランドでおなじみのパ○り技術で、本家のものに形や機能性を近づけて、使用している素材などで価格を落としているっていう感じです。
これだけ聞くと印象が悪く聞こえてしまいますが、中華ブランドにしてはかなり高品質な製品が多くあるイメージです。
縫製技術などは確かなものがあり、粗悪品のようなものはないかと思います。
もしかしたら当たり外れはあるかもしれませんが、保証や修理などのアフターサービスも充実しています。
今回紹介するテント「ランシャン1」は3F UL GEARを代表する製品ですが、その他にも軽量テントやULバックパック、ULペグなど、様々なウルトラライトギアを扱っていますね。
例えばこちらのバックパック▽
Qidian(キディアン)という商品名のフレームレスザックですが、容量は40+16Lで重量は「850g」
便利なフロントメッシュポケットや背面にスリーピングパッドを付けられる機能など、ULザックらしい機能がついていますね。
はじめてのULザックには良さそうです。
さらにこちらのペグ▽
見た目は完全にMSRの「カーボンコアテントステイク」を意識していますね。
素材は全然違うので、強度や重量などは大きく異なってきますが、もちろんお値段もかなりお安いです。
それでいて、充分使えるレベルの軽量さと強度はありそうですね。
さて、ここからはようやく本題の「Lanshan 1」を紹介していきます!
◇スペックなど
Lanshan シリーズには、1人用の「Lanshan1」、2人用の「Lanshan2」、シングルウォールでさらに軽量な「Lanshan1 pro」があります。
今回紹介するのは実際に僕が使用している「Lanshan1」をメインに紹介していきます。
Lanshan1を選んだ理由
①サイズ感
1人用を選んだ理由は、同じようにトレッキングポールなどを使って立てるテント「ONETIGRIS /Hillridge」を所有しているからです。
Hillridgeは2人用で似たような形のテントのため、より軽量でコンパクトになる1人用を選びました。
「ONETIGRIS /Hillridge」の詳細はこちら▽
②ダブルウォール
最初は「シックスムーンデザインズ/ルナーソロ」を検討していました。
まあ今でも欲しいなと思っているのですが、大きな違いは“シングルウォール”か“ダブルウォール”かですね。
より軽量なシングルウォールも魅力的ですが、ダブルウォールの安心感や結露の少なさがいいなと思ったことと、フライのみやインナーのみでも使えることがより魅力に感じました。
フライのみでフロアレステントとして使用した場合は「約400g」なので、より軽量になりますね。
ということで高額なルナーソロは一旦置いておいて、Lanshan1を購入しました。
そしてLanshan1 proを買うぐらいならルナーソロ買うので、こちらも選択肢から消えました。
Lanshan1 基本スペック
重量 : 約770g(フライ/410g、インナー/360g)
フライ素材 : 15D PUリップストップナイロン
インナー素材 : 4シーズン/15Dナイロン、3シーズン/20Dナイロンメッシュ
フロア素材 : 20Dナイロン PUコーティング(耐水圧:6000mm)
サイズ : 本体 / 270 (L) x 170 (W) x 125 (H) cm
インナー / 230 (L) x 100 (W) x 125 (H) cm
バスタブ高さ/11cm
カラー : グレー、カーキ、グリーン
最低必要ペグ : 6本
付属品 : アルミペグ、各ガイロープ、収納袋
その他機能面など
●吊り下げ式インナー
フライシートとインナーテントの接続はフックで、引っ掛けるタイプの吊り下げ式です。
ただ単に引っ掛けるだけではなく、しっかりと固定されるため、接続状態で収納してもフックが外れることはありません。
購入時も接続された状態で届きました。
ちなみにインナーテントは「3シーズン用」と「4シーズン用」で選択可能です。
●耐水性
インナーテントのフロア部分の耐水圧は「6000mm」なので、一般的な耐水性はあるかと思います。
フライシートの耐水圧については明記されていませんでした。
大雨の中での使用はありませんが、小雨程度なら問題なかったですね。
また、シーム処理についてですが、各縫い目にシーム処理は施してあります。
そのため、自分でシーム処理をする必要はありません。
●ポケットやランタンフック
インナーテント内部には、小物を収納できるポケットやランタンフックが付いています。
ポケットは寝た際の頭側と足元側に1箇所ずつ、ランタンフックは出入口側の上部に1箇所あります。
●設営時のポール
まず初めに、こちらのテントにポールは付属しません。
自身でポールを用意する必要があります。
こういったUL系テントでは基本的にトレッキングポールを流用するため、付属しないテントがほとんどですね。
高さは120~125cmに設定することを推奨されています。
ちなみにキャンプのみの時は、僕はこちらのポールを使用しています▽
◇各おすすめポイント&気になるポイント
ここからは個人的主観で各ポイントごとに見ていきます。
実際の使用感を交えて、あくまで自分の使用方法を想定したうえで良い点、悪い点を紹介します。
●軽量・携帯性
テント本体(フライシート・インナーテント)の重量は「770g」と軽量。
付属の収納袋にコンプレッションベルトが付いており、携帯性も良いですね。
ザックに横向きで入る大きさです。
●設営
設営に関してですが、六角形のテントなので、6ヵ所をペグダウンして、ポールを立てるだけというシンプルな設営方法です。
インナーとフライは同じペグに引っ掛けることができ、前方はテント本体をペグダウンするのではなくて、頂点部分から出ているガイロープをペグダウンします。
こういうテントがはじめての方は分かりにくいかも?
慣れれば5分くらいで立てられるようになります。
●結露
ダブルウォールテントなので、やはりシングルウォールに比べると結露の影響は受けにくいです。
また、かなり通気性の良いテントなので、結露も発生しにくいですね。
●フライシートついて
インナーテントを外して、フライのみでフロアレステントとして使用。
重量は「410g」とかなり軽量になります。
これをやりたくてランシャン1を選びましたからね。
内部はインナーがある時より、圧迫感がなく広く使える印象です。
ただし、結露対策は必須になってきます。
あとはランタンフックがなくなります。
まあどこかしらに引っ掛ける箇所はありますが。
生地については15Dと薄く、僕はグレーのカラーを選んだので、夜はまあまあ透けます。
また、シルナイロンではなく、ポリウレタンなので、そのうち加水分解するでしょう。
テントの寿命は長くはないと思います。
そこはお値段がお値段なので仕方がありません。
●インナーテントについて
インナーテントは「3シーズン用」と「4シーズン用」で選択可能です。
僕は3シーズン用のインナーテントを選択しました。
開口部のジップはT字型になっており、大きく開くようになっています。
テント内に座って過ごす時に、どちら側にも目隠しできるのはいいのですが、座って過ごすには少し窮屈に感じました。
また、バスタブの高さは十分で安心感があります。
フロア生地が20Dなので、柔らかい芝生の地面以外はグランドシート必須かと思います。
夏にはインナーのみで使用してみたいと思います。
◇まとめ
・2万円前後と低価格
・本体重量「770g」と軽量でザックへの収納性も抜群
・ポールは付属していないので、トレッキングポールなどを流用
・シングルウォールテントに比べると結露は少ない
・シーム処理は必要なし
・フライのみでフロアレステントになる
・インナーのみで蚊帳として使用も可
・グランドシートは必須
総合的に見て、かなりお買い得なテントだと思います。
はじめてのULテントとしてもオススメできますね。
また、僕みたいに通常のダブルウォールテントとしてだけでなく、フライのみやインナーのみで使いたいという方にはかなりオススメです。
さらに軽量さを求めたい方や、シングルウォールでいいって方は「Lanshan1 pro」でもいいでしょう。
もっと言うとルナーソロ買いましょう。
◇動画
実際に使用している動画▽
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