キャンプにおいて必需品となる“熱源”
「ガスバーナー」「アルコールストーブ」「固形燃料」など様々ありますが、ぶっちゃけ何がいいのかを軽量キャンパー目線でお話していきます。
徒歩キャンプや軽量キャンプにおいての、それぞれのメリット・デメリットや注意点、軽量なおすすめアイテムも紹介していきます。
また、僕の使い分けや工夫点なども併せて紹介していければと思います。
◇それぞれの特徴&注意点など
●ガスバーナー
ガス缶&バーナーの種類
まずガス缶の種類には「OD缶」と「CB缶」があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
「OD缶」は耐寒性や出力の安定性に優れており、サイズも豊富で持ち運びにも優れていますが、入手できる場所が限られており、CB缶よりも高価です。
一方、「CB缶」は安価で手に入りやすいですが、OD缶に比べると耐寒性や携帯性に劣ります。
さらに「ノーマルガス」と「パワーガス」があり、高地・寒冷地での使用の場合は出力が安定しやすい「パワーガス」を選びましょう。
徒歩キャンプでは基本的に、携帯性に優れ、アウトドアに向いている「OD缶」とそれ専用のバーナーを選ぶのが無難です。
ガス缶のサイズは登山などでよく使われる「110」サイズが最もコンパクトです。
ガスバーナーのメリット・デメリット
メリット
・最も手軽に使える
・火力が強い
・火力調整が容易
・風に強い
デメリット
・他に比べると重量がある
・ガス缶が嵩張る
・音が大きい
・寒さに弱い
ガスバーナーのメリットは、やはり手軽さにあると思います。
着火までに手間がかからず、高火力でサッとお湯を沸かしたい時などに重宝します。
また、火力調整が容易なため、料理をしたい方に向いています。
火力調整がシビアな炊飯や煮込み料理などは、ガスバーナーが1番やりやすいですね。
ただ、重量や携帯性に関しては他の熱源に比べるとやや劣ります。
「ウルトラライト」にしたい方には、やはりアルコールや固形燃料に軍配が上がりますね。
おすすめ“軽量”シングルバーナー
●PRIMUS/P-116 フェムストーブⅡ(64g)
ちなみに前機種にP-115があり、重量も「57g」とさらに軽量なものがありましたが、現在は生産されていないみたいです。
●SOTO/ウインドマスター SOD-310(67g)
●BRS/3000T(25g)
●アルコールストーブ
アルコールストーブの種類
アルコールストーブも多種多様な製品があります。
加圧式と非加圧式とがありますが、現在一般的に使われている「非加圧式」でお話していきましょう。
まずはアルコールストーブの材質。
主に真鍮、チタン、アルミ製が多く出回っていますね。
それぞれに特徴はありますが、軽量さを考えるとチタンかアルミになってくるかと思います。
真鍮製の代表製品で言うと「トランギア」が挙げられますが、見た目が美しく、真鍮特有の経年変化が楽します。
また、火力調整蓋が付いているなど、使い勝手も良いですが、重量が「110g」と重め。
僕も所有していますが、出番が少なくなってしまっています…
チタン製であれば代表各はやはり「エバニュー」ですね。
「34g」と軽量で火力も充分。
ですが、調理などにはあまり向いていないです。
アルミはアルミ缶などを加工して、自作アルストを簡単に作ることもできます。
また、僕はアルミ製のクリームケースに「カーボンフェルト」を入れた自作アルストを使っています。
軽量で超コンパクトですが、火力が弱いなどの弱点もあります。
といったようにアルコールストーブにも様々あり、それぞれにメリット・デメリットがありますね。
アルコールストーブのメリット・デメリット
メリット
・軽量かつ携帯性に優れている
・持ち運ぶ燃料の容量を決められる
・燃焼音が静か
・耐寒性に優れている
デメリット
・風に弱い
・火力が弱い
・火力調整ができないor難しい
・公共交通機関での持ち運び不可
上記でアルストの種類によって、メリット・デメリットがあるお話もしましたが、「比較的こうですよ」といったことを紹介していきます。
ガスバーナー&ガス缶に比べると、軽量で携帯性に優れているものが多いです。
また、ガス缶は「1缶」単位で持ち運びますが、アルコールは液体なので、好きな容量を自分で決めて持ち運べるのがメリットですね。
ただ、最初は「どれぐらいの燃料でどれぐらいのお湯が沸かせるか」などが分からないので、慣れるまでは分量が難しいかもしれません。
あとは寒冷地においても容易に着火できます。
ガス缶はパワーガスを使っていても、気温などによっては火力が安定しないことがあります。
アルコールも気温が低すぎると引火しませんが、マッチやライターの火を近づければ温度が上昇してすぐに着火できます。
デメリットについてですが、まずは風に弱いこと。
無風の時以外は風防は必須です。
そして軽量なアルストは特に、火力調整ができないものが多いです。
登山などで使われるものが多いので、湯沸かし用途として考えられています。
調理や炊飯で使うには不向きですね。
さらに持ち運びに関して、「燃料用アルコール」は公共交通機関での持ち運びは厳禁です。
「消毒用アルコール」であれば持ち運び可ですが、火力の安定性や煤が出やすいというデメリットも。
というようにいろいろとメリット・デメリットはありますが、やっぱりアルストは「ロマン」がありますよね。
キャンプで静かに炎の揺らぎを感じながら使うのは良いですよ!
おすすめ“軽量”アルコールストーブ
●トークス/Titanium Siphon Alcohol Stove(20g)
●エバニュー/チタンアルコールストーブ(34g)
●自作/カーボンフェルトアルコールストーブ(11g)
●固形燃料
固形燃料の種類
様々な固形燃料が販売されており、ネット通販サイトや100均などでも簡単に手に入るのが魅力のひとつですね。
一般的に固形燃料で想像されるのはこういったものだと思います▽
旅館などのお食事で使われている印象が強いですが、もちろんアウトドアでも使用できます。
アウトドアで人気な固形燃料については
やはり「エスビット」でしょうか▽
青い固形燃料に比べると入手しづらくなりますが、アウトドアショップはもちろん、Amazonなどの通販サイトでも簡単に入手できますね。
こういったアウトドア用の固形燃料は、さらにコンパクトになっている点と、燃えカスや煙が発生しにくいなどのメリットがあります。
その他、人気な固形燃料で言うと、
こちらの「ファイヤードラゴン」▽
廃棄される野菜や穀物から抽出したエタノールを原料にしており、有毒性がないエコな固形燃料です。
気になるクッカーの煤汚れもほとんど付かないというところが、人気の理由のひとつです。
固形燃料のメリット・デメリット
メリット
・軽量かつ携帯性に優れている
・持ち運ぶ燃料の容量を決められる
・燃焼音が静か
・耐寒性に優れている
デメリット
・風に弱い
・火力が弱い
・火力調整ができない
・クッカーに煤が付きやすい
固形燃料のメリットはやはり携帯性に優れている点でしょう。
固形燃料自体が、ガスよりもアルコールよりもコンパクトかつ軽量であることと、それに伴うゴトクなどのアイテムも小さいものが多いです。
また、1個あたりの燃焼時間の目安があるので、使用する量を計算して持っていきやすいです。
ただし、風にはめっぽう弱いです。
風防は必需品です。
そして火力は弱く、火力調整ももちろんできません。
固形燃料を使用しての「自動炊飯」などは有名な使い方ですが、いろんな調理を固形燃料ひとつでやるのは中々難しいです。
やはりスタンダードな使い方は“湯沸かし”ですね。
おすすめ“軽量”固形燃料のゴトク
●エスビット/チタニウムストーブ(15g)
●エバニュー/T0.3 triveTi(3.5g)
◇まとめ
結局のところ、どの熱源がいいというのはありません。
用途やシチュエーションによって使い分けるのがベストです。
僕も気分によって使い分けていますし、好みが出るところでもありますね。
最後に、簡単な用途・シーン別の使い分けリストを作りました▽
調理をしっかりとしたい | ガスバーナー |
湯沸かしがメイン | アルコールストーブor固形燃料 |
早く湯沸かしをしたい | ガスバーナー |
最軽量化したい | 固形燃料 |
公共交通機関での移動あり | ガスバーナーor固形燃料 |
高地・寒冷地で使用する | アルコールストーブor固形燃料 |
ロマンを追い求めたい | アルコールストーブ |
燃焼音が気になる | アルコールストーブor固形燃料 |
煤汚れが気になる | ガスバーナーorアルコールストーブ |
参考にしてみてください!
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