軽量ギアをお探しの方は一度は耳にしたことがあり、なんか透けてるテントを目にしたことがあるのではないでしょうか。
それが「DCF」というやつです。
ウルトラライトや軽量化に興味がある方には“憧れ”のハイスペック素材。
機能はスゴイけどお値段もスゴイ…
でも一度は手にしたい代物。
今回はそんな「DCF」を使ったテントを紹介していきます。
◇DCFとは?

正式名称は
Dyneema® Composite Fabric(ダイニーマ・コンポジット・ファブリック)
超高分子量ポリエチレン繊維という世界最強とも言われる繊維です。
強度、耐久性に優れ、紫外線にも強く、高い防水性を持ちながら、超軽量という特徴があります。
アウトドア製品ではテントやタープだけでなく、バックパックやスタッフサックなどにも使われており、軽量さを追求したULハイカーに人気が高く、憧れの素材でもありますね。
◇DCFの魅力
●ハイスペックなアウトドアファブリック!
・軽量ながら高い強度と防水性
1番の特徴はその強度です。
同重比でスチールの15倍の強さを持つと言われており、引裂強度、UV耐性、耐久性にも優れております。
さらに、生地自体に高い防水性を備えており、保水しないという特徴もあります。
通常のナイロンやポリエステルのテントなどは表面に防水コーティングが施されており、どれだけ気を付けていても経年劣化やコーティングの劣化(加水分解)があります。
DCFはコーティングが必要ないため、劣化が少ないという点も嬉しいですね。
また、保水しないといことは、「雨や結露で濡れても重量が変わらない」というのもメリットです。
・個性的な見た目
強さや機能性だけでなく、見た目も特徴的です。
半透明なテントやザックなどを見たことある方もいるのではないでしょうか?
あの個性的な見た目がDCFです。
ウルトラライトテントなどによく使われており、通常のキャンプ用テントや山岳テントとは一線を画すデザインは強烈な個性を放ってますよね。
また、素材の特性でもありますが、最初は「パリッ」とした質感です。
これが使っているうちに柔らかくなってきたり、シワが出てきます。
使えば使うほど、愛着が湧いてくるのもDCFの魅力でもあると思います。
●注意点も!
ハイスペックな素材ですが、もちろん弱点や注意点もあります。
①火に弱い
焚き火の火の粉などで簡単に穴が空いてしまいます。
②一点に集中した力には弱い
針が刺されば穴は空くし、尖った岩なども注意が必要ですね。
③結露
透湿性がないため、テントで使う場合はかなり結露します。
そして、1番は“高額”であること。
これだけハイスペックな素材を容易く手に入れられるわけないですよね…
DCFがふんだんに使われたテントとなると10万円を超えるのはザラです。

◇DCFが使われているテント
ここからはようやくDCFのテント紹介をしていきます。
やはり海外製品が多く、高額かつ手に入りずらいということも“憧れ”になる一つの理由ですね。
紹介するテントはフロアが付いている通常の「テント」とフロアレスになっている「シェルター」に分けました。
どちらも魅力がありますが、フロアや蚊帳がある安心感を求める方と、フロアレスでストイックに軽量化したい方と分かれるかと思います。
●テント
・HYPERLITE MOUNTAIN GEAR/MID 1(476g)


シングルウォールのシェルターに蚊帳とフロアが付いたテント。
重量は「476g」と超軽量。
トレッキングポール1本で立ち上げるタイプで、137cmと快適な高さになります。
広い前室、バスタブの高さ調節が可能、通気性の良さなど、軽さだけでなく、快適性も兼ね備えているテントですね。
また、フロア部分はより強度の高いDCF10が採用されており、グランドシート要らずなところも軽量化に繋がるポイントです。
HYPERLITE MOUNTAIN GEAR公式サイトはこちら

・Zpacks/Plex Solo Tent(332g)


蚊帳一体型のシングルウォールテントで重量は驚異の「332g」
キャノピー部分にはジッパーすら付いておらず、最軽量を求めるハイカーには堪らないテントですね。
132cmのトレッキングポールや別売りのポールで立ち上げるワンポールタイプ。
軽量ながらも快適性は犠牲にされておらず、ソロで寝泊まりするには十分な広さです。
重量を重視する方には堪らないですね!
Zpacks公式サイトはこちら
・LOCUS GEAR/Djedi DCF-LSD(960g)


シングルウォールでドーム構造のシンプルなテントですが、DCF素材となるとかなり珍しいですね。
ワンポールテントと比べると重量があるように思えますが、本体重量「580g」、ポールが「380g」のため、ワンポールテントはトレッキングポールなどを使うことを考えると大差はないですね。
また、横幅が130cmと2人寝ることができる広さです。
さらに、特筆すべきはジップ部分以外は縫い目がないこと。
生地が防水でも縫い目からの浸水は免れないものですが、こちらはその心配が極端に少ないです。
LOCUS GEAR公式サイトはこちら

・Bonfus/Solus 1P(495g)


イタリア発のULブランドからは軽量性と快適性に優れたテント。
2本のポールで立ち上げることによりワンポールとは比にならない居住性を実現しています。
前後の高さを変えることで風を受ける面積を狭くしながら、居住性も確保しています。
もちろん蚊帳も付いていて、前室も広々としています。
それでいて本体重量は500gを切る軽量さ。
軽量だけど快適性も追求したい方にはピッタリなテントですね。
Bonfus公式サイトはこちら
・DURSTON/X-Mid Pro 1(440g)


一見普通のツーポールテントですが、ポールの配置により内部空間を広くし、快適性を向上させたテント。
テント内部では斜めに寝るような形になっており、内部のデッドスペースが少ない設計となっています。
さらに、前室と後室ができることになり、ドアは前後ともに開閉が可能。
唯一無二のデザインとアイデア、そして何より見た目もカッコいいテントです。
これで重量は「440g」はまさに“超”軽量。
DURSTON公式サイトはこちら
・FIELD RECORD/FR-SCD(490g)


かなり特殊な形状の自立式シングルウォールテント。
重量はポールを含めて「490g」と超軽量。
ベンチレーション構造も独特で、下部からは空気を取り込み、上部から放出することで換気力を高めることで結露を抑えるといった工夫も。
尖ったデザインや目立つフォルムがお好きな方にはピッタリですね。
FIELD RECORD公式サイトはこちら

●フロアレスシェルター
・HYPERLITE MOUNTAIN GEAR/MID 1 TARP(235g)


MID1から蚊帳とフロアを省き、フロアレスシェルターとなっているのが「MID 1 TARP」
高さや大きさはMID1とほぼ同じですね。
本体重量は「235g」と超軽量になっただけでなく、蚊帳とフロアがない分、内部スペースもにもゆとりがあります。
さらに軽量化を求めるストイックな方にはこちらがベストです。
HYPERLITE MOUNTAIN GEAR公式サイトはこちら

・Zpacks/Hexamid Pocket Tarp(157g)


世界最軽量クラス「157g」という驚異の軽さを誇るシェルター。
無駄を省きながらも、1人で快適に過ごせる広さと高さもあります。
別売りですが、DCFのバスタブ付きグランドシートを付ければさらに安心感もアップ。
収納性についても、嵩張りがちなDCFでも超コンパクトなパッキングが可能です。
Zpacks公式サイトはこちら

・LOCUS GEAR/Khufu DCF-B(335g)


ローカスギアの大人気シェルター「クフ」のDCFバージョン。
馴染みのあるシンプルな形状のワンポールテントで、2人が余裕で寝れる広さで、重量は「335g」と超軽量。
ファスナー部分以外は縫い目がないボンディング・メソッドを採用し、防水性についてもさらなる安心感がありますね。
別売りの「クフ・メッシュ」を使用すれば、環境によって蚊帳やフロアが欲しいという方にも安心です。
LOCUS GEAR公式サイトはこちら

・Bonfus/Middus 1P(295g)


超軽量「295g」のワンポールシェルター。
全天候型と謳っており、15個のガイラインポイントは強風時でも安心感があります。
また、オールメッシュのインナーと寒冷地でも使用可能なインナーを選択して取り付けることが可能で、オールシーズン活躍できます。
最軽量を求める方はフロアレスシェルターとして、虫が出る季節や気温が低い時期は別売りのインナーを付けることで、どんなシチュエーションにも対応可能な万能さは魅力的ですね。
Bonfus公式サイトはこちら

・LITEWAY/PYRAOMM SOLO TARP DCF(340g)


LITEWAYの人気シェルター「ピラオムタープ」のDCFバージョン。
本体重量は「340g」と超軽量。
別売りでフルインナーやハーフインナーも後付け可能。
さらに「A-FRAME CONNECTOR」を使用し、ポールをAフレーム化することで、ワンポールの弱点である“真ん中のポールが邪魔”を解消することも可能です。
LITEWAY公式サイトはこちら

・GOSSAMER GEAR/The DCF Whisper(277.8g)


長さの異なる2本のポールで立ち上げる少し変わった形のシェルター。
足元を短いポールで立ち上げることで、居住性がグンとあがりますね。
フロアレスシェルターですが、メッシュスカートが付いていることで、虫の侵入を防ぐことも可能。
居住性を最大限確保したワンポールシェルターですが、重量は「278g」
フロアレスに挑戦したいけど…という方にもピッタリですね。
GOSSAMER GEAR公式サイトはこちら

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