UL界隈では人気でスタンダードになりつつある「キルトシュラフ」
日本では作っているメーカーも少なく、キャンパーにも知名度は低い存在かと思います。
聞いたことはあるし、気になるけど、「実際にどうなの?」「寒くないの?」とかっていう声もあるかと思います。
今回はそんなキルトシュラフについてお話をしていきます。
◇キルト型シュラフってどうなの?
●キルト型シュラフって何?

背中部分の生地と中綿がない形状のシュラフ。
ダウンは暖かい空気を含むことで保温性が増すため、潰れる背中側はほぼ意味を成しません。
そのため、背中側の保温はスリーピングマットにゆだね、取っ払ってしまったものです。
広げると1枚の掛け布団のようになります。
汎用性の高さから、装備を兼用したいULハイカーなどに好まれるシュラフですね。
また、マミー型のように形が決まっていないため窮屈感が少なかったり、寝返りを打ってもキルトがズレなかったり、温度調節が容易だったりと、その他メリットも多くあります。
●キルトって寒くないの?

マミー型と違って密閉性には劣ります。
使い方を誤ると、隙間から冷気の侵入を許すことで、想定する保温力を確保することは難しくなります。
そのため、初心者には推奨されなかったりします。
多くのキルトシュラフでは、スリーピングマットに固定するストラップが付いており、寝返りを打った際にもズレからの冷気の侵入を防ぐことが可能です。
さらに足元や首元にドローコードが付いており、絞ることでより密閉性を高めることも可能です。
逆に言うと、セッティングの手間があるのはデメリットですね。
キルトシュラフは基本的にフードは付いていません。
フードを必要とする気温帯で使用する際は、ダウンジャケットのフードをそのまま使ったり、ダウンが入ったフードのみでも売っているので、それらを使用します。
僕の体感にはなりますが、氷点下にならなければフードはなくても問題ありません。
●「キルトは軽量」は間違い?

キルト型シュラフだから軽量っていうのは誤った情報です。
実際に同じ温度帯のマミー型と比べると、シュラフ本体の重量は増える傾向にあります。
じゃあなぜULハイカー達が好んで使うのか。
それは形状や汎用性の高さで装備トータルの重量を減らすことができるから。
例えば、ダウンジャケットを着たままマミー型のシュラフに入らないですよね?
窮屈感が増すし、余計寝返りも打ちにくくなり、快適性を落とすことになります。
でも、キルトであればダウンジャケットを着たままでも、固定ストラップの調整をすれば窮屈感は緩和できる。
そのため、シュラフのスペックを一段階落とすことができます。
「どうせ持っていくダウンジャケットがあるなら寝る時も使えばいいじゃないか」「ダウンジャケットがあるならフードも要らない」みたいな考えなわけです。
●キルト型シュラフは多用途に使える!

上記で紹介した「温度調節が容易で幅広い温度帯で使える」「ダウンジャケットと併用することでシュラフのスペック落とせる」以外にも、汎用性の高さが魅力です。
・ポンチョやマントのように羽織る
1枚の布なので羽織りやすい形状です。
種類によっては、ストラップやジップやドローコードを上手く使うことで、ポンチョのようにすることもできます。
・ハンモックのアンダーキルト
フットボックスが塞がっているタイプではできませんが、ハンモック泊をする方やしたいと思っている方には一石二鳥の使い方です。
・シュラフonシュラフ
シュラフの上から包み込むようにキルトをセットすれば、対応温度の幅をさらに広げることができます。
手持ちのシュラフによりますが、3シーズン×2つで冬にも対応できるスペックを作ることもできるかも。
というように、使い方次第で活躍の場が広がるキルト。
はじめてのシュラフにオススメするかというと微妙ですが、2つ目以降の選択肢には是非とも入れてもらいたいですね。
注意点も!
キルトシュラフの中でも種類があります。
フットボックスをドローコードなどで絞れるものもあれば、はじめから閉まっているものも。
開閉できないタイプは冷気の侵入は少なくなり、対応温度は上がりますが、ハンモックのアンダーキルトで使うような汎用性は失われます。
その辺りもチェックして選びたいですね!
◇おすすめキルトシュラフ
ここからはおすすめのキルトシュラフを紹介していきます。
残念ながら大手国産メーカーでは扱っていないのが現状です。
ということで、紹介するのはほとんどが海外ブランドのものになってきます。
国内では入手しにくいものや高額になってしまうものもありますが、シュラフってただでさえ高額なものなので、納得のいくものを手に入れたいですね。
今回は幅広いシーズンに使いやすい「対応温度0℃前後を中心に、氷点下でも対応できる」シュラフを紹介していきます。
●SEA TO SUMMIT/エンバー-1C

旧モデルからリニューアルされた人気シリーズ。
850FP以上のグースダウンに撥水加工を施し、湿気などによるロフトの低下を防ぎます。
シェルには10Dのナイロン素材を使用し、軽量・コンパクトに。
同社製品の他シュラフにスナップボタンで固定することで、保温性の向上が可能。
| 本体重量 | 544g | ダウン量 | 350g |
| サイズ | 150×200cm | 中綿 | 850+ウルトラドライプレミアムグースダウン |
| 快適温度 | 4℃ | シェル | 10デニールナイロン |
| 下限温度 | -1℃ | 参考価格 | 61,820円 |
●ENLIGHTENED EQUIPMENT/Revelation 850 30°F
アメリカの人気メーカー「エンライテンド・イクイップメント」
ダウンシュラフだけでなく、化繊のラインナップやジャケットのカスタムオーダーなども可能です。
国内で販売されているのはムーンライトギアなどで売られている850FPの製品が多いです。
公式ページからはカスタムオーダーすることも。
ダウンを950FPにしたり、生地の厚みなどやカラーの選択も可能。
個人輸入になるので、関税や送料がかかってしまいますが、こだわりたい人はカスタムという選択肢もありかも?
| 本体重量 | 545g | ダウン量 | 365g |
| サイズ | 192×137cm | 中綿 | 850FP |
| 快適温度 | - | シェル | 10デニールナイロン |
| 対応温度 | -1℃ | 参考価格 | 67,100円 |
●Western Mountaineering/アストラライト12D

アメリカの歴史あるシュラフメーカー。
国内では正規輸入代理店であるロストアローから購入可能です。
フットボックスが塞がっているタイプのキルトシュラフ。
ハンモックのアンダーキルトでの使用できるような汎用性の高さはありませんが、気密性が増すため、少ないダウン量でも対応温度が幅広くなります。
| 本体重量 | 500g | ダウン量 | 298g |
| サイズ | 172cm | 中綿 | 850+ウルトラドライプレミアムグースダウン |
| 快適温度 | - | シェル | 12Dエクストリームライト |
| 対応温度 | -3℃ | 参考価格 | 82,500円 |
●CUMULUS/QUILT 300

ポーランドの人気メーカー。
国内でも出回っているモデルは多くありますが、本国ウェブサイトではカスタムオーダーも可能。
ピンポイントで欲しいものが国内で販売されていない場合が多いので、個人輸入も検討してみてはいかがでしょうか。
ダウン量の調整やシェル生地の選択など、自分好みにオーダーできます。
| 本体重量 | 495g | ダウン量 | 300g |
| サイズ | 195cm | 中綿 | 900FPグースダウン |
| 快適温度 | 3℃ | シェル | Toray® Airtastic 19 g/m² |
| 下限温度 | -2℃ | 参考価格 | €335 |
●NEMO/Pulse™ 20/30 Endless Promise®

日本でも人気で、比較的手に入りやすいNEMO。
実はキルトシュラフも扱っています。
1000FPという最強ダウンに撥水加工も施され、シェルにも撥水加工がされたキルトシュラフです。
決して安いとは言いませんが、このスペックを考えればかなりコスパの高い製品ですね。
| 本体重量 | 500g | ダウン量 | 330g |
| サイズ | 150×200cm | 中綿 | 1,000FP ExpeDRY ゴールドインフューズド 撥水ダウン |
| 快適温度 | 1℃ | シェル | 10D ポリエステルリップストップ耐久撥水加工済 |
| 下限温度 | -5℃ | 参考価格 | 79,200円 |
●ハイパーライトマウンテンギア/20-Degree Quilt
軽量ザックなどが人気のアメリカの山岳メーカー「ハイパーライトマウンテンギア」
撥水加工された「1000FPのグレーグースダウン」を使用し、「7デニールと極薄のシェル」で、驚異の重量をたたき出しています。
ショートサイズなども選択可能ですが、国内ではサイズ選択ができるショップは見当たりません。
そもそも国内では扱っているショップも少ないので、公式サイトから個人輸入という形が手っ取り早いです。
| 本体重量 | 570g | ダウン量 | 398g |
| サイズ | 182.9cm | 中綿 | 1000FPグレーグースダウン(DWR加工) |
| 快適温度 | ー | シェル | 7D Micro-Ripstop Nylon treated with a C0 DWR |
| 対応温度 | ‐7℃ | 参考価格 | 107,800円 |
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