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最大の軽量化は“フロアレス”⁉ フロアレステントの魅力や工夫◎おすすめも

軽量キャンプのハウツー

ウルトラライトといえば「フロアレス」です。
「フロアレステント」「フロアレスシェルター」などと言いますね。
「タープ泊」もフロアレスです。

通常のテントのようにフロア(床)がなく、直接地面で過ごすので、360℃覆われているという安心感もありません。

“虫は侵入するし、雨は振込むし、風は吹き抜ける”

でも、それらを差し引いても余りあるぐらいの魅力がフロアレスシェルターには詰まっています。

そんな「フロアレス」についての魅力と注意点、対策や工夫、そしておすすめのフロアレスシェルターの紹介もしていきます。

軽量テントの基本的な事柄はこちら▽
徒歩キャンプにおける“軽量テントの選び方”

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◇フロアレスの魅力など

・フロアレスのデメリット

先にデメリットからお話します。
おそらく皆さんが想像されている通りだと思います。

フロアレスを避ける1番の理由は「虫」ではないでしょうか?
アウトドアをはじめて、少しずつ慣れてきたとはいえ、僕も虫は大嫌いです。
害のない虫は「見えなければいないのと一緒」の精神でまだいけますが、刺してくる系の虫は危険も伴いますよね。

そして2つ目は「雨風」ですね。
フロアレスなので、絶対的に隙間から入り込んでくるものです。
水濡れ対策は雨だけでなく、冬場は結露なども想定しなければなりません。

3つ目は「寒さ」
虫が少ない時期を選ぶと次にやってくるのが寒さです。
2つ目であげた“風”が影響してくることが多いですが、そもそも寒気が入りやすいです。
防寒対策も必須ですね。

その他にも、フロアレスシェルターは軽量化を前提としているため、「生地が薄い」です。

夏場の紫外線や日除けには物足らないと感じることもあります。
また、シェルター内部が透けて見えてしまうような生地もあります。
ファミリー向けのキャンプ場などで使うと、視線が気になるかもしれません。

もうひとつデメリットをあげるとすると、
「自身でポールを用意する必要がある、または吊るすための木が必要」
なことですね。

テントのように骨組みがないので、トレッキングポールやそれに準じたポールを支柱にします。
周りに木やロープを結べるような支柱があれば、ポールが必要ない場合もありますが、ロープやロープワークが必要になるし、そもそも周りに木などがなければいけません。

・フロアレスの魅力

さて、まずはデメリットや欠点からお話しましたが、それ以上の魅力を秘めています。

●軽量&コンパクト
まずフロアレスを選ぶのはこれが1番の理由ですよね。
フロアレスシェルターは素材やサイズにもよりますが、通常のダブルウォールなどと比べると半分ほどの重量になります。
軽いものだと100g台なんてシロモノもありますね。
当然、ザックの収納スペースも取りません。

●設営・撤収のスピード
インナーテントを組み立てて、フライシート被せて…
みたいな手間がかかりません。
形などにもよりますが、「角をペグダウンしてポールを立てるだけ」のようなものが多いです。
撤収も早くなるし、自宅での準備や片付けの手間も楽になりますね。

●自然が近い
フロアレスがクセになるのはこれが1番の理由かもしれません。
ほぼ地面で過ごしたり、寝ることになるので虫などは気になりますが、自然との一体感みたいなものを感じることができます。
朝起きた瞬間から外の景色が見えたり、自然の音が身近に聞こえたりします。
こればっかりは文章で説明できないので、感じてもらうほかないですね…

●通気性が良い
冬は隙間風が冷たいですが、熱気がこもらないし風が通りやすいので、夏は逆に涼しくなります。
虫対策で蚊帳などは必要になりますが、通常のテントを使うよりも遥かに快適です。

●デザイン性
フロアレスシェルターには特殊な形のものや、奇抜なデザインなどがあったりと見た目に惹かれる方もいるのではないでしょうか。
人と被らないテントを探している方にもオススメですね。

◇快適に過ごすために

グランドシートについて

せっかくテントを軽量化できてもグランドシートの重量が嵩んでしまうと本末転倒です。
軽量素材のグランドシートを使用したいところです。

●タイベック
ある程度の防水性はありますが、透湿性にも優れているため、雨が強かったり水溜まりができるようなことがあると水が染みてきます。
強度が高く安価なため、スリーピングマットなどの保護目的での使用はオススメ。

●農ポリ
「農業用ポリシート」のことで、安価かつ軽量です。
さらに防水性が高く水が染みてくるようなことはありません。
ただしタイベックほどの強度はないですね。

●エマージェンシーシート
非常用ブランケットをグランドシート使う方もいます。
かなり軽量かつコンパクトになり、防水性も申し分なしです。
こちらも耐久性は低いですが、安価に手に入れることができます。

“虫”対策

モスキートネット(蚊帳)やビビィを使うことです。

△この手のものは人によっては窮屈感を感じます。
ちなみに僕は1回使用したきり使っていません。

こちらはもう少し快適そう▽

少しお値段がしますが、横幅などはゆとりがありそうです。

僕はいろいろと思考錯誤して辿り着いたのが「半身蚊帳」でした。

ダイナランドキャンプベース
キャンプで半身蚊帳

僕が使っているものは安いものですが、これが最も軽量で窮屈感もなく快適でしたね。
ただし覆われていないので、防御力は低いです。
あとは見た目がアレですね…

△モンベルでもう少ししっかりしたものもあります。
防御力を上げたい方はこちらですね。

“水濡れ”対策

雨や結露などの水濡れ対策はしておきたいところ。
特に“ダウン類”は濡れると保温力が著しく低下してしまいます。
シュラフなどはしっかり対策しておきたいですね。

●シュラフカバー
水濡れによる保温力低下は快眠と、時には命に関わってきます。
シュラフカバーは抑えておきたいアイテムですね。

▽こちら定番シュラフカバーのSOL“エスケープヴィヴィ”
水濡れ対策だけでなく、保温力のアップにも一役買ってくれます。

冬用シュラフの選び方はこちら▽

徒歩キャンプにおける“冬用シュラフの選び方” 種類や特徴&おすすめアイテムも 
軽量・コンパクト化したい徒歩キャンパーの方に、冬用シュラフの種類やおすすめなどを紹介していきます。 また、冬用シュラフは高額なものが多く、簡単に買い替えができないもの。 冬でも暖かく寝られる工夫なども見ていきましょう!

●防水バッグ
シュラフ以外にもダウンジャケットなどの衣類や、ガジェット類など濡らしたくないものは対策が必要です。
防水スタッフサックを利用したり、防水性の高いバックパックの使用をオススメします。

“風”対策

アウトドアにおいて1番の難敵は“風”ですね。
フロアレスシェルターでも風が厄介になってきます。
強風時にしっかりと張れていないと危険も伴いますし、冬の隙間風が寒いです。
必ず強風対策はしておきたいです。

●シェルターを低く張る
高さを出すと快適性はアップしますが、風を受ける面積が広くなってしまいます。
強風時はポールの高さを低く調節するなどをして、風を受ける面積を少なくしてあげましょう。
低く張り、隙間を極力なくすことで隙間風対策にもなるし、雨の跳ね返りなども抑えることができます。
その他、石や雪で隙間を埋めたりも効果的ですね。

●シェルターの向きを考える
フロアレスシェルターに限ったことではないですが、「出入口の向きは基本的に風下」「タープをAフレーム張りする際は風が通るように」など、こちらもなるべく風を受ける面積を少なくすることが大切ですね。

◇手持ちのものでフロアレス化

・タープ泊

キャンプをやる方はタープも持っている方は多いはず。
フロアレステントを購入せずとも「タープ泊」するのもフロアレスです。
張り方は様々ありますが、テントよりも解放感があるので、通気性に優れていたり、自然がより身近に感じれること間違いなしです。

・フライシートを単体使用

ダブルウォールテントのインナーテントが「吊り下げ式」であれば、フライシートのみでシェルターとして使用可能ですね。
テントポールもそのまま使えるし、シェルターを新たに購入する必要もありません。
簡単に挑戦できるので、軽量化がてらにやってみてはいかがでしょう。

・ポールについて

フロアレステントでほぼ必須になってくるのが「ポール」です。
登山で使うトレッキングポールがあれば流用できますが、持っていない方はポールを準備する必要があります。
林間サイトや野営であれば、落ちている枝を使用するのもありですが、テント内部から立ち上げる場合は、木の枝だとテントに傷がついてしまう恐れがあります。

ちなみに僕が使っているポールはこちら▽

3本継でコンパクトかつ、1本「67g」と超軽量です。
軽量ポールの中では比較的安価で、2本セットになっています。
長さ調節はできませんが、「125cm」とあらゆるテントやシェルターに使える長さです。

あと人気な軽量ポールでいうと「ニンジャスティック」

直径12mmと14mmのタイプがあり、12mmの重量は1本「145g」
SEA TO SUMMITのものより重量は増しますが、太さがあり、その分堅牢です。
さらに120~140cmの間で5cm単位で長さ調整が可能です。

◇おすすめフロアレスシェルター

●LOCUS GEAR/Khufu

国産ULガレージブランドの代表各である「ローカスギア」
その中でも人気シリーズである“クフ”
素材はシルナイロン・タイベック・DCFとありますが、最も重量があるシルナイロンでも「470g」と軽量です。
DCF素材になると「335g」と超軽量ですが、お値段は跳ね上がります。
別売りにはなりますが、専用インナーテントも販売されています。

●Six Moon Designs/Deschutes Plus Tarp

ULスタイルの本場アメリカ発、日本でも人気を誇る「Six Moon Designs」
“ルナーソロ”などが人気ですが、こちらも人気の“Deschutes Plus Tarp”
重量は「450g」と超軽量。
フロアレスですが、幕の下部にメッシュがついているため、虫の侵入を極力防ぎたいという方には持ってこいです。

●Zpacks/Hexamid Pocket Tarp

こちらもアメリカ発の超人気ガレージブランド「Zpacks」
その中でも最軽量のフロアレスシェルターが“Hexamid Pocket Tarp”
素材はDCFのため少々お値段がはりますが、重量は驚異の「157g」
別売りにはなりますが、専用のDCF素材でできたバスタブ付きグランドシートもあります。
ウルトラライトを求める方には憧れのシェルターですね。

Zpacks/Hexamid Pocket Tarp
created by Rinker

●3F UL GEAR/Lanshan 1

僕も使用している高コスパULテント「ランシャン」
ダブルウォールテントですが、インナーを取り外してフロアレスシェルターとして使用することができます。
ダブルウォールとして使用すると重量が「760g」ですが、フライシートのみは「410g」とかなり軽量化できます。
はじめてのULテント、はじめてのフロアレステント泊にオススメです。

「Lanshan1」のレビューはこちら▽

3F UL GEAR “Lanshan 1” 格安・軽量・多機能テント【ギアレビュー】
徒歩キャンプや自転車キャンプから、トレッキングまで使える軽量ダブルウォールテント。 「770g」と軽量かつコンパクトなのに、ダブルウォールテントの安心感。 インナーを取り外して、フライのみでフロアレステント仕様にもできる。 そして何と言っても価格が安い! 高コスパ過ぎるULテント。 それが「3F UL GEAR/Lanshan 1」です。

◇動画もチェック

フロアレステントの魅力は文章では中々伝わりにくいものです。
実際に体感してもらいたいですが、少しでも伝わるように「動画」もご覧いただけると嬉しいです。

▽冬のフロアレススタイル

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